児童指導員は障害を持つ子どもに対して支援を行う仕事です。
児童指導員として働いている女性は、そのうち生活環境に変化が出て、結婚をしたり出産をしたりというイベントを経験する人も出てくることと思います。
また、児童指導員として働く前から主婦だった人もいるでしょう。
この記事では主婦の方が児童指導員の仕事をするうえでのメリットや、働き方に焦点を当ててみましょう。

主婦にとって、どのような仕事でも家事や育児と仕事を両立させることは、決して簡単なことではありません。
それでも児童指導員として働く場合に、主婦でない場合と比べてどのようなメリットがあるのでしょうか。

主婦ですでに子どもを育てた経験のある人は、その経験を児童指導員の仕事でも活かすことができます。
これが主婦が児童指導員として働くうえでの、もっとも良いメリットだといえるかもしれません。
児童発達支援の仕事では、保育士と同じように子どものお世話をすることも普通です。

ミルクをあげたりおむつを替えたりというケアをすることもありますので、そういうときにまったく経験がないとどうしていいのか分かりませんが、経験があれば子育ての経験を活かしてスムーズに対処できます。
それ以外にも、子どもの行動や言動に対してどのように対応するのがいいのか、さまざまなシチュエーションを経験していることは大きな力になりますので、そういった点において子育て経験のある主婦はメリットであるといえるでしょう。

たとえ児童指導員の任用資格がなかったり、児童発達支援の仕事が未経験であったとしても、子どもと接することに慣れているというのは大きなアピールポイントになりますので、まったく子育ての経験がない人に比べると採用確率が上がる可能性があります。

もちろん通常の保育に比べると、療育などの児童発達支援の仕事はまったく別だといわれることもあります。
例えば保育士として長年働いてきた人でも、児童発達支援の仕事に変わった途端に挫折を経験してしますケースもあります。
ですが、それでも児童指導員が支援を行うのは子どもに対してですので、子どもとの接し方を知っているという点で、その経験が有利であることに変わりはありません。

また、施設側からしてみても、療育などの仕事が未経験なうえに、子どもに接することも初めてのような人を雇うよりは、子どもと接することに慣れている人のほうがありがたいはずです。
このような業種だけに限らず、どのような企業でも人を一から育成して一人前に働けるようにするには長い時間と高いコストがかかります。

施設にもよりますが、人手不足だといわれるこの業界でスタッフを一から育成するのはそれなりの余裕がなければできません。
ですが、少しでも子育ての経験があることでその負担が減り、お互いにwin-winの関係を築くことができるのです。

近年では、スタッフの出産などのライフイベントに対して考慮してくれる施設も増えていますので、産休や育休を取れる場合も増えてきました。
ですが、時には辞めざるを得ないこともあるかもしれません。
児童指導員の仕事は需要があるため、万が一出産などでブランクができたとしても、引く手あまたで再就職には困りにくいといえます。

女性の社会進出も活発になってきているため、主婦の児童指導員のニーズも高まってきています。
男女比も女性のほうが多く、主婦にとって働きやすい環境となっています。
また、児童指導員として働ける場所は乳児院、児童養護施設、児童発達支援センター、障害児入所施設、放課後等デイサービスなど数多くありますので、場所を厳しく選ばないのであれば求人を探す際にも困ることは少ないと考えられます。

もし現在専業主婦をしているのなら、収入がない場合がほとんどだと思います。
人によっては、「収入がないと好きなものを買えない」と不満を感じてしまう人もいます。
夫の収入で自分の好きなものを買うのは気が引けてしまうという人もいるでしょう。
ですが、児童指導員として働く場合は収入が得られますので、その問題をすぐに解決することができます。

自由にお金を使えないというのはそれなりにストレスになりますので、収入を自分で得て好きな洋服を買ったり、友だちと食事に行ったりと、収入の面で自由になれるのは大きなメリットではないでしょうか。

専業主婦をしている場合、買い物ぐらいしか外出する機会がなく、家の中にいることが多くなってしまうという人も多いです。
あまり家の中にばかりいると退屈してしまったり、不健康上にもなってしまいます。
何か打ち込めることがないと気が滅入ってしまうこともありますので、少しの時間でも働きに出ることは効果的です。

中でも療育の仕事は、子どもたちの役に立って笑顔を見れたり、そのご家族に感謝されることもある尊い仕事です。
そのような仕事ができることはとてもやりがいになりますし、仕事で外に出たり、子どもたちと遊ぶことで健康的にもなれます。

主婦が児童指導員として働くメリットはわかりましたが、どのような働き方をするのが主婦にとってよいのでしょうか。

この仕事はハードだとよくいわれますが、近年この状況は改善されてきています。
週休二日制や年間休日120日以上などに加え、産休や育休などの待遇が充実している施設も増えてきました。
そのため、正規職員として働く場合でも、以前に比べると負担が減ってきているようです。

とはいえ、施設によっては夜勤や早番・遅番などの交代制を行なっているところもあったり、休日に出勤が必要になることもあります。
休みがバラバラだったり平日しか取れない施設もあるのが事実です。

そういう施設に就職してしまうと、家庭の両立が難しくなり家族と過ごす時間が減ってしまうことにもなります。
プライベートとの両立を重視する場合は、それが実現可能かどうかを事前にしっかり調べておかなくてはなりません。
それでもしっかり働きたい、しっかり稼ぎたいという人にとって正規職員は最適です。

主婦が児童指導員の仕事をするなら、パートとして働くことを希望する人が多いかもしれません。
パートであれば自分の都合がいい時間で働くことができ、家庭を優先させることも可能ですので、仕事を長く続けやすくなります。
例えば、自分の子どもが学校に行っている間だけパートとして働き、家に帰って夕食の支度をしたり家事を両立することは、フルタイムで働くことに比べればそこまで難しくはないでしょう。

また、ブランクがある人でもパートから徐々に感覚を取り戻していき、慣れてきたら正規職員として働かせてもらうという方法もあります。
離職しなければならなくなった場合でも任用資格か実務経験があれば雇ってもらいやすくなるため、復職する際のハードルはそこまで高くありません。