放課後等デイサービスに勤める保育士の仕事内容は?一日の流れや平均給与も紹介
保育士として仕事をしている人や、保育士の資格を取得した人のなかには療育業界で働いてみたいと考える人もいるのではないでしょうか。
そのなかには「療育業界に興味はあるけど、どのような施設なのか分からない」と二の足を踏んでしまっている人も少なくありません。
そこで、今回は療育業界のなかでも就学児を対象とする放課後等デイサービスにスポットを当てて、保育士の仕事内容や平均給与などを紹介していきます。
そのなかには「療育業界に興味はあるけど、どのような施設なのか分からない」と二の足を踏んでしまっている人も少なくありません。
そこで、今回は療育業界のなかでも就学児を対象とする放課後等デイサービスにスポットを当てて、保育士の仕事内容や平均給与などを紹介していきます。
放課後等デイサービスってどんな施設?
放課後等デイサービスとは、発達障害をはじめとする心身に障害を持つ子ども達を対象とした療育を行う児童発達支援施設のひとつです。
対象者は就学児(7~18歳相当)で、学校が終わった後の放課後や土曜日の休校日、夏休み・冬休みなどの長期休暇中に発達支援サービスを提供します。
対象者は就学児(7~18歳相当)で、学校が終わった後の放課後や土曜日の休校日、夏休み・冬休みなどの長期休暇中に発達支援サービスを提供します。
放課後等デイサービスの役割
放課後等デイサービスでは、発達支援センターや発達支援事業と同じく障害児の心身の発達を支援する取り組みを行います。地域に根差した発達支援を提供し、利用者や保護者などのサポートが放課後等デイサービスの役割と言えるでしょう。
放課後等デイサービスの配置基準には保育士も含まれる
放課後等デイサービスなどの療育分野では「療育専門の資格がなければ勤められないのでは?」と思われがちですが、保育士も療育分野で必要とされる資格のひとつです。
放課後等デイサービスでは以下のように人員配置基準が定められています。
放課後等デイサービスでは以下のように人員配置基準が定められています。
管理者…1人以上
児童発達支援管理責任者(児発管)…1人以上
児童指導員または保育士…2人以上
※場合によって看護職員・機能訓練担当職員の配置も必要
児童発達支援管理責任者(児発管)…1人以上
児童指導員または保育士…2人以上
※場合によって看護職員・機能訓練担当職員の配置も必要
放課後等デイサービスの人員配置基準には保育士も含まれており、施設は基準以上の保育士を配置することで特別な加配加算を受けられます。報酬算定において加算を受けられる点において、保育士の資格所持者を求めている施設は少なくありません。
放課後等デイサービスにおける保育士の仕事内容
これまで保育士として勤めてきた人にとって、放課後等デイサービスでの仕事は「どのような事をするのか想像もつかない」と思う人も多いでしょう。
続いては、放課後等デイサービスにおける保育士の仕事内容について紹介していきます。
続いては、放課後等デイサービスにおける保育士の仕事内容について紹介していきます。
仕事内容その1.発達支援
放課後等デイサービスでは、児童発達支援管理責任者が個別支援計画を作成します。保育士の仕事は、支援計画に基づいた発達支援です。
療育プログラムは2~3人で行う少人数プログラムや3~10人程度で行う集団プログラムがあり、施設ごとに取り組み方などのマニュアルを用意されているケースが多いでしょう。そのため、初めて療育業界に飛び込む保育士でも、他のスタッフに教わりながら取り組むことができます。
また、施設によっては施設外学習などを取り入れているケースもあり、地域の催し物に参加したり社会見学をしたりすることもあります。その際、利用者の特性を理解したサポートを行うことも保育士の重要な仕事のひとつです。
療育プログラムは2~3人で行う少人数プログラムや3~10人程度で行う集団プログラムがあり、施設ごとに取り組み方などのマニュアルを用意されているケースが多いでしょう。そのため、初めて療育業界に飛び込む保育士でも、他のスタッフに教わりながら取り組むことができます。
また、施設によっては施設外学習などを取り入れているケースもあり、地域の催し物に参加したり社会見学をしたりすることもあります。その際、利用者の特性を理解したサポートを行うことも保育士の重要な仕事のひとつです。
仕事内容その2.送迎
放課後等デイサービスでは、利用者の送迎サービスを行っているケースが多いです。送迎に専門職員を雇うケースは極まれで、多くは管理者や児童指導員、保育士などで行います。
そのため、自動車の運転免許を持っている場合は、送迎業務を担当することもあるでしょう。
自動車の運転免許を持っていない場合でも、利用者の乗降を補助する添乗員として送迎業務を担当するケースもあります。
そのため、自動車の運転免許を持っている場合は、送迎業務を担当することもあるでしょう。
自動車の運転免許を持っていない場合でも、利用者の乗降を補助する添乗員として送迎業務を担当するケースもあります。
仕事内容その3.保護者対応
放課後等デイサービスに勤める保育士の業務のひとつに保護者対応があります。療育では、利用者である子ども達の発達支援の他、利用者の家族等の支援も求められます。障害児の育児ををするなかで不安を持つ保護者の相談に乗ったり、学校での困り事を相談されたりすることもあるでしょう。
保育士であり療育従事者として、保護者対応をします。ただし、専門的な知識が必要な相談の場合には、児童発達支援管理責任者をはじめとする他スタッフにも意見を求めながら利用者である子どもや保護者にとって最適な提案をしましょう。
保育士であり療育従事者として、保護者対応をします。ただし、専門的な知識が必要な相談の場合には、児童発達支援管理責任者をはじめとする他スタッフにも意見を求めながら利用者である子どもや保護者にとって最適な提案をしましょう。
【保育士】放課後等デイサービスの1日の流れ
実際に放課後等デイサービスで働く保育士はどのように、1日の業務を行っているのでしょうか。続いては、平日(放課後)と土曜日(休校日)に分けて放課後等デイサービスの1日の流れを紹介します。
【ある放課後等デイサービスにおける平日(放課後)の流れ】
11:00~14:00 出勤(清掃や会議、支援プログラムの準備を行う)
14:00~16:00 送迎・来所
16:00~16:30 発達支援プログラム
16:30~16:45 休憩
16:45~17:15 学習支援プログラム
17:15~17:30 休憩
17:30~18:00 自由時間(宿題や友達との交流など)
18:00~19:00 送迎・退所
19:00~ 退勤
14:00~16:00 送迎・来所
16:00~16:30 発達支援プログラム
16:30~16:45 休憩
16:45~17:15 学習支援プログラム
17:15~17:30 休憩
17:30~18:00 自由時間(宿題や友達との交流など)
18:00~19:00 送迎・退所
19:00~ 退勤
平日の出勤時間は比較的遅めの施設が多いです。利用者の個別支援計画書を作成するのは児童発達支援管理責任者の業務ですが、計画の立案に必要な会議には保育士が参加することもあります。
利用者が来所するまでの間は、清掃や支援プログラムの準備、会議への参加などの業務を担います。
利用者が来所するまでの間は、清掃や支援プログラムの準備、会議への参加などの業務を担います。
【ある放課後等デイサービスにおける土曜日(休校日)の流れ】
8:00~ 出勤
9:00~11:00 送迎・来所
11:00~11:15 朝礼
11:15~11:45 発達支援プログラム
11:45~12:30 昼食
12:30~13:00 休憩
13:00~14:00 発達支援プログラム
14:00~14:30 休憩
14:30~15:30 学習支援プログラム
15:30~16:00 おやつ
16:00~16:15 終礼
16:15~17:00 送迎・退所
17:00~ 退勤
9:00~11:00 送迎・来所
11:00~11:15 朝礼
11:15~11:45 発達支援プログラム
11:45~12:30 昼食
12:30~13:00 休憩
13:00~14:00 発達支援プログラム
14:00~14:30 休憩
14:30~15:30 学習支援プログラム
15:30~16:00 おやつ
16:00~16:15 終礼
16:15~17:00 送迎・退所
17:00~ 退勤
土曜日や夏季休業・冬季休業期間中は、朝から出勤して夕方に退勤するケースが多いです。
保育士が放課後等デイサービスに勤める際の平均給与
保育士が放課後等デイサービスで正社員として勤める場合の平均給与は約22万円と言われています。ただし、地域や施設によって給与には差があり、18万円~27万円程まで差が見られることもあります。お住まいの地域の求人を確認してみるのがよいでしょう。
また、保育士として勤めながら実務経験を積み、児童発達支援管理責任者にキャリアアップすれば、給与が増えることも期待できます。
また、保育士として勤めながら実務経験を積み、児童発達支援管理責任者にキャリアアップすれば、給与が増えることも期待できます。
保育士が放課後等デイサービスに勤めるメリット・デメリット
保育士が、放課後等デイサービスに勤める際にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。それぞれを詳しくみていきましょう。
メリット
保育士が放課後等デイサービスに勤めるメリットは、発達支援に対する知識を学び、保育士として新たな分野を切り開いていける点にあります。
通常の保育園では学ぶことのできない経験を積めるため、「保育士としての視野を広げるために療育業界で働いてみたい」という志望動機を持つ人もいます。
通常の保育園では学ぶことのできない経験を積めるため、「保育士としての視野を広げるために療育業界で働いてみたい」という志望動機を持つ人もいます。
デメリット
保育士のなかには、小さな子どもに関わる仕事をしたいという志望動機を持つ人もいるでしょう。放課後等デイサービスの利用者は6・7~18歳と、通常の保育園では関わることのない年代の子ども達です。乳児や幼児とは違う、保育の大変さもあるでしょう。
しかし、通常の保育園の場合、卒園してしまった後に元園児と関わることができるケースは稀です。未就学児の頃の記憶を忘れてしまう元園児も多いでしょう。放課後等デイサービスでは、発達に遅れがあったり心身に障害を持っていたりする就学児の子ども達が利用しています。ゆっくりと成長していく利用者と長く見守ることができ、利用者の人生に深く関われるのも放課後等デイサービスの魅力と言えます。
しかし、通常の保育園の場合、卒園してしまった後に元園児と関わることができるケースは稀です。未就学児の頃の記憶を忘れてしまう元園児も多いでしょう。放課後等デイサービスでは、発達に遅れがあったり心身に障害を持っていたりする就学児の子ども達が利用しています。ゆっくりと成長していく利用者と長く見守ることができ、利用者の人生に深く関われるのも放課後等デイサービスの魅力と言えます。
放課後等デイサービスで働くのに向いている保育士の特徴
放課後等デイサービスで働くことについて理解してきたところで「私でも放課後等デイサービスに勤められるかな?」と考えている人もいるのではないでしょう。
最後に、放課後等デイサービスで働くのに向いている保育士の特徴を紹介していきます。
最後に、放課後等デイサービスで働くのに向いている保育士の特徴を紹介していきます。
他スタッフとの連携が得意な人
療育では、児童発達支援管理責任者や児童指導員、プログラムの内容によっては理学療法士や心理相談専門職員などの機能訓練担当職員と連携して支援に取り組みます。
他のスタッフと連携を取りながら効率的に業務を行える人は、放課後等デイサービスに向いていると言えるでしょう。
他のスタッフと連携を取りながら効率的に業務を行える人は、放課後等デイサービスに向いていると言えるでしょう。
じっくり子どもと向き合いたい人
一般的な保育所に勤めている人のなかには、人員配置などの問題により1人で数多くの園児たちを保育することに疲れてしまうという人もいるでしょう。本当は、子どもとじっくり向き合い成長を喜びながら保育の仕事をしたかったのに…と理想と現実のギャップに苦しむ人も少なくありません。
放課後等デイサービスでは、就学児10人に対して2人以上の配置が義務付けられています。また、基準以上の人員を配置することで加配加算を受けられるため、施設側もなるべく多くの専門職員を雇い入れようとする傾向にあります。
十分な人員でじっくりと子どもと向き合い、成長をサポートしたいという人に、放課後等デイサービスの仕事が向いています。
放課後等デイサービスでは、就学児10人に対して2人以上の配置が義務付けられています。また、基準以上の人員を配置することで加配加算を受けられるため、施設側もなるべく多くの専門職員を雇い入れようとする傾向にあります。
十分な人員でじっくりと子どもと向き合い、成長をサポートしたいという人に、放課後等デイサービスの仕事が向いています。
児童発達に興味がある人
近年「発達グレーゾーン」という言葉が認知を広めるなか、一般の保育所でも発達障害を疑われる園児が少なくありません。実際に、小学校では1クラスに1~2人は発達障害児がいると言われています。
発達障害が医療的に解明されていく過程で、これまで「手のかかる子」と言われてきた子ども達が、実は発達障害を患っていた可能性も出てきています。
発達障害は、脳の信号伝達に生まれつき問題があるために起こることが近年の研究で分かってきました。そのため発達障害児が持つ特性は、躾や本人の努力だけでは解消することができません。特性を理解したうえで社会に馴染めるよう、工夫と論理的な訓練を持って支援することが大切です。
子どもに関わる仕事をする上で、児童発達は避けては通れない分野とも言えるでしょう。一般的な保育所では学べないような、リアルな児童発達支援について学びたいという人にも放課後等デイサービスでの仕事が向いています。
発達障害が医療的に解明されていく過程で、これまで「手のかかる子」と言われてきた子ども達が、実は発達障害を患っていた可能性も出てきています。
発達障害は、脳の信号伝達に生まれつき問題があるために起こることが近年の研究で分かってきました。そのため発達障害児が持つ特性は、躾や本人の努力だけでは解消することができません。特性を理解したうえで社会に馴染めるよう、工夫と論理的な訓練を持って支援することが大切です。
子どもに関わる仕事をする上で、児童発達は避けては通れない分野とも言えるでしょう。一般的な保育所では学べないような、リアルな児童発達支援について学びたいという人にも放課後等デイサービスでの仕事が向いています。
保育士からキャリアアップしたい
一般的な保育所に勤めているなかでキャリアアップするのは、なかなか難しいことでしょう。療育業界では、保育士や児童指導員の他にも児童発達支援管理責任者という役職があります。
児童発達支援管理責任者は、十分な実務経験と発達支援に関する自治体の講習を受けることで得られる国家資格です。利用者の個別支援計画の作成や、スタッフの指導、施設全体の管理など、まさに児童指導員や保育士がキャリアアップした総合管理職と言えます。
常に向上心を持ち、役職アップを目指していきたい保育士には、放課後等デイサービスでの仕事もぴったりでしょう。
児童発達支援管理責任者は、十分な実務経験と発達支援に関する自治体の講習を受けることで得られる国家資格です。利用者の個別支援計画の作成や、スタッフの指導、施設全体の管理など、まさに児童指導員や保育士がキャリアアップした総合管理職と言えます。
常に向上心を持ち、役職アップを目指していきたい保育士には、放課後等デイサービスでの仕事もぴったりでしょう。
放課後等デイサービスで保育士として働いてみませんか
保育士と言えば代表的な活躍の場は保育所です。しかし、そんな「当たり前」から一歩踏み出すことで、子どもに関する支援の全く違う一面が見えてくることもあります。
子どもの発達支援は小学校低学年相当までの支援の充実さが、その後の発達に大きく関わると言われています。ぜひ、保育士の資格を活かし、児童発達支援の分野で働いてみませんか。
子どもの発達支援は小学校低学年相当までの支援の充実さが、その後の発達に大きく関わると言われています。ぜひ、保育士の資格を活かし、児童発達支援の分野で働いてみませんか。
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