病院で働く看護師さんの多くは、病気や怪我に苦しむ人を助ける医療の仕事に誇りを持っているでしょう。

一方で、激務によって心身共に疲れ切ってしまっている人も少なくありません。

看護師として資格を活かして働きたいものの、もっとのんびり働きたいと考えている人も少なくないでしょう。

この記事では、看護師におすすめの転職先を紹介しています。看護師資格を活かせる病院以外の転職先や転職先を選ぶ時のポイントなども紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。

看護師を志す人の多くは、医療の現場である病院に勤め、昼夜を問わず多くの病人や怪我人を助けてくれています。一方で、その仕事内容は大変ハードです。病棟勤務の場合、夜勤があることも少なくないでしょう。

昼夜逆転することも多く、ハードな日々に疲れ切ってしまう看護師さんもいます。

もっとのんびり働きたいという理由から、資格は活かしたいけれど病院以外の職場に転職したいという人も少なくありません。

看護師の資格を取るために勉強や試験を頑張ってきたことを考えると、「資格を活かした転職先を探さないと勿体ない」と思う人も多いでしょう。看護師資格はさまざまな分野で需要があるため、資格を活かせる転職先を選ぶのがおすすめです。

続いては、看護師資格を活かせる病院以外の転職先のおすすめを、独自のランキングでご紹介します。

診療所とは、患者の収容能力が19人以下の医療施設を指します。病院よりも規模が小さいため、入院や手術などの処置に対応していないことも少なくありません。手術や入院が必要な患者は他院を紹介するという診療所の場合、夜勤などが殆どないため日中のみ働きたいという人に適しているでしょう。

一方で、規模が小さい分回転数を高めて地域医療を支えている診療所も多く、仕事内容は激務になることも予想されます。病院よりも少ないスタッフで多くの患者に対応していることもあり、残業も珍しくありません。

給与水準も病院を下回るケースが少なくないため、自分の求める就業条件に合っているか見極める必要があります。

美容クリニックでは、美容医療など専門性の高い知識を持った看護師資格所持者が求められます。専門性が高い分、給与も高水準であることが多く、夜勤などもないため人気の転職先です。

病棟勤務では行うことのなかったような美容整形や美容脱毛などの処置を担当することも多いため、始めは戸惑うことも多いでしょう。また、患者とのコミュニケーション能力も重視されるため、病院で勤務していた時の実務経験が通用しないことも少なくありません。

比較的、求人年齢が低く、制限が設けられていることもあるため注意しましょう。

ツアーナースとは、ツアー会社が企画するツアーに同行する看護師のことです。主に、学校の修学旅行や企業の研修・慰安旅行などを対象にし、事故や怪我があった際の処置を行います。

さまざまな場所に旅行に行けることや、怪我人や急病人がいなければ大きな仕事がない点など、アクティブに過ごすことが好きな人にとっては、楽しみながら仕事ができるでしょう。

一方、ツアーナースは非正規職員や日雇いなどの求人が大半を占めるため、福利厚生や安定的な収入などは期待できません。

献血センターでは看護師資格の所持者が献血の処置を行うため、有資格者の需要が大変高いです。主な仕事は採血ですが、場合によっては事務作業や健康診断・各種健康検査なども行います。

献血センターでは採血処置を行う頻度が高いため、看護師として勤める中で注射が得意だという人には、とても向いている仕事だと言えます。勤務時間も定時で終えられることが多く、残業・夜勤などがないことも人気のポイントです。

一方、献血センターは非常勤の求人も多いため、正社員として働きたい人には向かないかもしれません。

保育園や幼稚園、子ども園には看護師の配置基準があるため、資格所有者の需要が高いです。保育している子ども達の健康を守り、急な怪我や病気の際には適切な処置を行います。

一方、看護師として従事しているものの、業務内容は保育士の補助をするのが大半です。施設内の清掃や子どもを直接保育することも多いため、仕事内容に戸惑い「こんなつもりじゃなかったのに」と思う人も中にはいます。

小さな子どもが好きな人には向いていますが、看護師としての仕事以外をしたくないという人には向かないため注意してください。

医療に携わる企業では、病気や薬剤に対する知識や臨床経験を求められることもあるため、看護師資格の保有者を積極的に採用するケースがあります。

特に製薬会社や医療機器メーカーなどは、看護師資格を持つ人の需要が高いです。

医療系企業における看護師資格所持者の業務内容は多岐に渡り、営業、治験コーディネーター、新薬や医療機器のデモンストレーション、医療系イベントへの参加などがあります。医療的処置を行う機会は滅多になく、会社の営業マンとして勤めることになるケースが多いため、全く別分野への転職のように感じることが多いでしょう。

夜勤などはないものの、残業や出張、異動など企業によっては、さまざまな働き方を求められることがあるため、事前によく確認しておく必要があります。

一般企業のなかにも産業医を配置しているケースがあります。産業医を配置している企業の場合、同時に産業看護師も配置していることが多いです。

一般的な会社員と同じ時間帯で勤務し、夜勤などもないため、ライフワークバランスを重視したい人にはとても人気の転職先です。福利厚生も充実しており、健康診断や健康相談、メンタルヘルス対策、保健指導などの業務に従事するため、病院勤務に比べると医療ケアに直接関わることは少ないでしょう。

急な怪我人が出た場合の対応などを任されるものの、滅多なことがない限り残業が発生することもないと考えられます。

一方、離職率が大変低いため、新規の募集は滅多にありません。極まれに求人があったとしても、一般企業の産業看護師の転職は大変競争率が高いため注意してください。

介護福祉施設では、主に高齢の方の介護を行います。資格所持者の配置基準が設けられている事に加え、高齢の方を介護する上で、医療ケアなどが必要なシーンも多く、看護師の需要が非常に高いです。施設の数も多いため、希望に合った転職先を見つけやすいと言えるでしょう。

仕事内容は主に施設の利用者の医療的ケアです。

施設によって、介護認定の重さが違ったり、通所型や居住型などの違いによっては夜勤があったりするため、働き方の希望に合う施設選びが大切です。

障害福祉施設では、看護師の配置基準が定められていることが多く、施設側は看護師資格を持っている従業員を必要としています。
そのため、看護師資格の所持者は非常に需要が高く、比較的転職先を見つけやすいと言えるでしょう。

病院勤務のように夜勤などもなく、日中に働きたいという人におすすめです。

仕事内容としては医療ケアが必要な障害者への対応が主なものとなりますが、個別支援計画書作成のための会議に参加したり、支援のフォローをしたりすることもあるでしょう。

実務経験を詰むことでサービス管理責任者や児童発達支援管理責任者へのキャリアアップも可能です。看護師としてだけではなく、他のキャリアも模索していきたいという人にはぴったりの職場と言えます。

看護師が病院以外の転職先を探す時には、以下のポイントに注意してください。転職を成功させるためにも、職場を選ぶ際は慎重に検討する必要があります。

転職に際して優先順位を決めましょう。働く時間、働く場所、業務の内容など、自分が譲れない条件に対して優先度を設定しておきます。

いきなり、全ての希望を満たす求人を見つけるのは難しいため、優先順位を決めた上で妥協点を模索していくのがよいでしょう。

病院は医療現場です。そのため、業務の大半は医療行為となり看護師資格の所持者だからこそ行える仕事です。

しかし、病院以外に転職した場合、業務の大半が医療とはかけ離れたものになることも珍しくありません。保育や接客、営業など、職種によってさまざまですが、資格所持者でなくても従事できる仕事を任されるシーンも多いでしょう。

医療行為以外の仕事に従事したくないというのであれば、病院や診療所など医療機関に勤める必要があります。病院以外の転職先を探す場合、雑務や他業種の仕事に従事する可能性を理解しておくことが大切です。

これまで病院での従事経験しかない場合、他業種への転職はハードルが高いでしょう。自分で転職先を探していると、思わぬ落とし穴にはまってしまったり、転職先で業務内容や就業条件によるミスマッチを起こしてしまったりすることもあります。

転職の際には、親身になって相談に乗ってくれる転職エージェントやコーディネーターを利用しましょう。転職に際する不安や譲れない条件などを相談して、納得できる求人を探す手助けをしてもらえます。

発達障害児は年々増え、現在では10人に1人が発達障害を持っているのではないかと言われています。

そのため、発達障害児を支援するための発達障害児支援事業や放課後等デイサービスは、施設数が急増しており人員不足に陥っています。発達障害児支援施設にも、看護師の配置基準があるため、看護師資格の所持者の需要は高まるばかりです。

さまざまな就業条件や勤務地の求人が数多くあるため、看護師資格を活かして転職をしたいと考えているなら希望に添う求人を見つけやすいでしょう。ぜひ発達障害児支援施設を検討してみてください。

看護師資格を活かせる転職先を見つけよう
看護師は怪我や病気で苦しむ人々を救う重要な仕事です。しかし、看護師がライフワークバランスを保てない社会に疑問を感じてしまいますよね。

自分自身の人生を考え、病院勤務から退くという決断をするなら、今度こそ望む働き方を見つけ充実した日々を過ごせるようにしたいと考える人も多いでしょう。ぜひ、今回紹介した病院以外の転職先を参考に、理想の求人を探してみてください。