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男性児童指導員が働く際の注意点について

保育士のような子どもと接することが多い仕事では、女性の割合のほうが高い傾向にあります。
それは児童福祉の現場も例外ではなく、男性の児童指導員は女性の指導員に比べると少ないのが現状です。
近年ではわずかながら上昇傾向にあり期待されてますが、その反面問題視されているのが「性犯罪」です。
男性児童指導員の場合は特に注意しなければならないことですので、しっかり頭に入れておきましょう。

男性児童指導員は女児とのスキンシップに注意

最近は男性の女児に対する性犯罪が問題となっており、保育園のような施設で実際に園児にわいせつ行為を行なって逮捕されるという事件も起こっています。
そういった背景から、男性保育士や男性児童指導員に対する世間からの見方が厳しくなっていることもあり、ちょっといつもより深めのスキンシップをしただけでも、不審な目で見られてしまうことがあります。

子どもからすれば特に何の意識もなくただ純粋な気持ちで、自分が心を許している人に触れ合ってきたり、膝の上に乗ってきたり、抱きついたりしているに過ぎません。
ですが、他の大人の目からすればそうは見えないこともあるのですね。
具体的に男性児童指導員は、おもに3つの目線を気にしなくてはいけません。

1つ目は保護者からの目です。
保護者からしてみれば、自分の子どもが性犯罪の対象になるのではないかという不安がありますから、ある程度の心配は当然といえば当然です。
ですが、過度に心配するご家族もおり、「男性指導員とは接触させないで欲しい」と要求するケースも起こっていますので、施設としても男性指導員としても業務を遂行するのに困難を極めることがあります。

2つ目は同僚の女性からの目です。
同僚の女性の中にも、男性指導員のつらい立場を理解してくれる人もいれば、逆に疑いの目を持ちながら見る人もいます。
前者のような同僚ばかりならいいですが、後者のような同僚がいると大変です。
同僚に疑われながら仕事をするのはいい気分ではありません。

3つ目は行政機関などからの目です。
保護者や同僚と比べると、常時監視されているわけでもないのでまだマシですが、目をつけられた場合は厄介なことになりかねません。

児童指導員はまだまだ女性の割合の方が多いので、どうしても男性児童指導員は肩身が狭い思いをすることがあります。
こういうことが頻繁に起こるということではありませんが、こういう例もあるということで、誤解や間違いのないよう注意したいところです。

では子どもとどう接すればいいの?

男性指導員の中にも、子どもの支援をしたいという強い想いから児童指導員になった人もいるでしょう。
普通に子どもの手助けをしたくてやっているだけなのに、そんな目で見られるのは納得がいかないと思います。
できるだけそれを避けるために、どのように子どもと接すればいいのでしょうか。

問題視されそうな行動は極力避ける

男性指導員が女児と接する際、基本としては問題視されそうな行動は極力避けることで、疑われることを防ぎやすくなります。
ここで言う問題視されそうな行動とは、おもに「だっこやおんぶ」などのスキンシップを必要以上に行うことです。
また、あまり女児を注視しすぎるのも避けたほうがいいでしょう。

もちろん、しっかり見ていなければならないこともありますので、そういうときは仕方がありません。
それ以外は意識して気をつけるといいでしょう。
特に女児がスカートをはいているときは注意しておきましょう。
自分自身では「子どもに対してそんな目で見るわけがない」という人もいるかと思います。

ですが、自分は問題ないと思っていても世間はそう見ないこともあります。
こういう立場はつらいものですが、自分が注意しておくことで身を守ることも可能ですので、変に勘違いされないためにも気をつけましょう。

保護者の方の信頼を得る

子どもたちだけでなく、保護者の方との適度なコミュニケーションも欠かさないようにし、信頼を得ることに注力してみましょう。
人はよく知らない人には悪い印象を抱きやすくなります。
逆に言えば、自分のことをよく知って信頼を得ることができれば、あまり疑われるようなことはなくなるでしょう。
ですが、もちろんそのときも過度なスキンシップは避けなければなりません。

怖い印象を与えないように注意する

スキンシップを減らそうとして、そっけない態度をとってしまうと怒っていると勘違いされたり、ひどい指導員だと思われてしまう可能性があります。
性犯罪の面では疑われることはなくなるかもしれませんが、保護者の方から良くない指導員だとされてしまうと、信頼がなくなってしまうことにもなりかねません。
このように別の問題につながっていくこともありますので、そっけない態度から怖い印象を与えないようにしましょう。

甘えられるのは好かれている証拠

児童指導員が子どもと接するうえで一番大切なことはなんでしょうか?

いくつか考えられますが、もっとも大切なことは子どもに好かれることではないでしょうか。
何らかの障害を抱える子どもは、心にも深い傷を負っているケースが多く、繊細でなかなか心を開いてくれない子もたくさんいます。

そんな子どもに好かれているということは、その子が心を開いてくれているということになりますので、療育などの支援を提供する立場としては理想的だといえるのではないでしょうか。
仮に好かれていない状態だと、こちらの提供する支援に対して反感を示したり、そもそもいうことを聞いてくれないということも起こり得ます。

そのため、男性指導員に対して女児とのスキンシップを極端に制限することは、子どもたちにできる支援の幅を狭めてしまうことにもなりかねません。

こういった理由から、男性指導員の女子との関わり方が気になるからといってスキンシップを極端に減らす事は避けるべきでしょう。
スキンシップを極端に減らすと急にそっけなくされたような気がして子供の立場からすれば「嫌われてしまったのかな…」と心配になってしまい、精神的に不安定になってしまうことも考えられるからです。支援を行う立場としてそれは絶対に避けたいことです。

構いすぎるのもNG

子どもが懐いてくれて、ふれあいを求めてくれるのはごく自然なことです。
ですが、障害を抱えていたり虐待を受けて育ったりという過去を持っており、このような行動を取る子どもたちは、普通の子どもに比べると「自分を認めて欲しい」「安らぎが欲しい」という気持ちを持っている子も多いですから、そういった欲を満たしてあげることも大切です。

甘えられる側としても可愛く思えてきたり、「ちゃんと構ってあげたい」という気持ちになるかもしれませんね。
ですが、結論から言うと適度なスキンシップなら問題ありませんが、過度なスキンシップはNGです。

構いすぎると逆に甘やかしていることになってしまうため、自立のために支援を行なっている立場からすると逆効果なんですね。
繊細な子どもを相手にするならバランスは本当に難しいですが、付かず離れずでうまく接していきたいですね。
このような社会問題は、男性の児童指導員からすれば厳しくつらいことではありますが、男性も療育支援の現場には必要なはずです。
このような支援を必要としている子どもたちのためにも、適度な距離を取りながらも、しっかり全力で自分ができる支援をしてあげてください。

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