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発達障害の特徴を障害別・年齢別に分かりやすく紹介

カードで遊ぶ女の子
子どもの不自然な行動や頻発する困り事から「もしかして発達障害かも…?」と思うこともあるでしょう。

しかし、実際に発達障害に深く関わりのない人は、どのような特徴を持つ障害なのか知らないという人も多いです。

今回の記事では発達障害の特徴を詳しく解説していきます。障害別の特徴のほか、赤ちゃんや小中学生など年代によっても見られる特徴が異なるので、それぞれについて紹介していきます。

発達障害に分類される4つの障害

発達障害とは、正式名称を広汎性発達障害と言います。脳の働きの違いによってさまざまな特性を持つ脳機能障害の1つで、現在は大きく4つに分類されています。

自閉スペクトラム障害

自閉症スペクトラム障害は、コミュニケーションや限定的な興味・関心などに困難を持つ障害です。昔は「自閉症」「アスペルガー症候群」などと呼ばれていましたが、2013年に自閉症スペクトラム障害(または自閉スペクトラム症)という診断名になりました。

英語表記ではAutism Spectrum Disorderとされ、頭文字をとってASD(エーエスディー)として呼ばれることもあります。

注意欠如・多動性障害

注意欠如・多動性障害は、注意力の欠如(不注意)、多動性、衝動性などのコントロールに困難を持つ障害です。不注意優勢型、多動・衝動性優勢型、混合型など、同じ障害でも特性の現れた方に個人差があります。

昔は「注意欠陥・多動性障害」と呼ばれていましたが、2013年に注意欠如・多動性障害(または注意欠如・多動症)という診断名になりました。

英語表記ではattention deficit hyperactivity disorderとされ、頭文字をとってADHD(エーディーエイチディー)と呼ばれることもあります。

限局性学習障害

限局性学習障害は、読む・書く・計算するなどの行動に困難を持つ障害です。困難を持つ行動によって以下のように分類されます。
  • 読むことに困難がある→読字障害(ディスレクシア)
  • 書くことに困難がある→書字障害(ディスグラフィア)
  • 計算することに困難がある→算数障害(ディスカリキュリア)
昔は「学習障害」と呼ばれていましたが、2013年に限局性学習障害(または限局性学習症)という診断名になりました。

英語表記ではSpecific Learning Disorderとされ、頭文字をとってSLD(エスエルディー)と呼ばれることもあります。

その他の脳機能障害

厚生労働省が定めた定義では、トゥレット症候群や吃音も発達障害と分類されています。
トゥレット症候群
自分の意思とは関係なく声が出たり、体が動いたりしてしまうチック症が1年以上継続して起こる症状
吃音
話す際に言葉を間延びさせたり不自然に繰り返したりしてしまう症状

発達障害と併発することが多いと言われている障害または症状

発達障害に分類される訳ではありませんが、以下の障害や症状は発達障害との併存率が高いことが分かっています。
感覚過敏・感覚鈍感
聴覚・嗅覚・視覚・触覚・味覚などの感覚が過敏もしくは鈍感である症状
言語発達遅延
発語に関する発達が標準よりも遅れている症状
てんかん
脳細胞で起こる異常な神経刺激により失神や痙攣などを引き起こす症状
発達性協調運動障害
協調運動(体の各部を複数同時に動かす運動)に困難を持つ障害

【障害別】発達障害の特徴

続いては、障害によってことなる発達障害の特徴や傾向について解説していきます。

発達障害は、複数の障害や特性を併せ持つことも多いため、ここで紹介する内容が必ずしも当てはまるとは言えません。あくまで、それぞれの障害を理解するための参考としてみてください。

自閉スペクトラム障害

比較的幼い頃から特性が現れやすく、他人への関心の薄さや文字・図形など気に入ったものへの執着の強さなどが大きな特徴として見られます。また、見通しの立たないことや急激な状況の変化に対応することが苦手で、予定が変わってしまうことにパニックや癇癪を起してしまうケースも少なくありません。

自閉症スペクトラム障害は、感覚過敏や感覚鈍感を併せ持っている人も多く、多くの人が集まる場所の騒音や人にぶつかった際の刺激、気温の変化などに強い不快を感じることも多いです。

他の障害に比べて言語発達遅延の起こる割合が多く、成長しても発語が見られないことから自閉症スペクトラム障害を疑うケースも多くきかれます。

注意欠如・多動性障害

注意欠如・多動性障害は発語面の発達に遅れがないことから幼少期は発見されにくい障害と言われています。注意欠如・多動性障害の大きな特徴である「不注意」「落ち着きの無さ」「集中できない」などの行動は、健常な幼児にも見られるため幼少期に発達障害と見分けることは難しいでしょう。

また、家庭では「不注意」「落ち着きの無さ」「集中できない」などの行動に困り事を感じにくく「少し落ち着きのない子」など個性の範疇だと認識しているケースも多いです。そのため、就園や就学に際して、集団行動がとれないことで教員から発達障害を疑われることも少なくありません。

限局性学習障害

限局性学習障害は幼児期に発見されることがほとんどなく、多くは小学校低学年以上で診断されます。発語やコミュニケーション能力・社会性などには、ほとんど問題がないことが多く、就学に際して困難が現れはじめます。

「いくら練習しても字を読む(書く)ことが上達しない」「いつまでも九九が覚えられない・時計が読めない」などの困り事から発覚しますが、発達障害と気付かず「本人の努力不足だ」と誤解を受けるケースも多々聞かれます。限局性学習障害の場合、反復練習を行っても成果はほとんど現れず、自己肯定感の欠如や自信喪失などによる二次障害を引き起こすケースが大変多い障害です。

一方、特性を理解しタブレット学習や計算機・そろばんを活用する等の適切な支援方法と繋ることで、困難を解消している子どもも多くいます。

【1歳2歳3歳】赤ちゃんや幼児に多く見られる発達障害の特徴

年齢によって異なる発達障害の特徴を紹介していきます。

ここでは、それぞれの障害を持つ赤ちゃんや幼児に多くみられる特徴を紹介していますが、これらの特徴を持っているからといって発達障害を断定できる訳ではありません。

あくまで、発達障害を理解するための参考としてみてください。

自閉症スペクトラム障害

自閉スペクトラム障害は幼少期から特性が現れやすく、診断される年齢で最も多いのは3歳時と言われています。早いケースでは6カ月検診や1歳半検診などで、発達障害を疑われ診断に繋がるケースもあります。
1歳で多く見られる特徴
・抱っこを嫌がる
・目が合わない
・1人遊びが好き
・小さな音にも驚いてしまう
・笑顔があまり見られない
・名前を呼んでもあまり反応がない
2歳で多く見られる特徴
・発語が少ない
・「おいで」「すわって」など簡単な指示が理解できない
・不器用でよく転んでしまう
・親を含めて他人に関心を抱いていない様子が見られる
・癇癪を起すと30分以上続く
3歳で多く見られる特徴
・2語文を話さない
・クレーン行動(自分の欲しいものを取る際など、他人の手をクレーンのように扱う)が見られる
・逆さバイバイ(掌を自分に向けてするバイバイ)をする
・同じ場所をクルクル回ったり、跳ね続けたりする
・会話の内容に合わせて表情が変わらず、身振りなどで伝えることもない
あくまで、多くみられる特徴として紹介しましたが、自閉症スぺクトラム障害を抱える子どもの中には感覚鈍感を併せ持ち誰にでも抱き着く子や、テレビなどで覚えたセリフをスラスラと話す子などさまざまな特徴が見られます。

注意欠如・多動性障害

注意欠如・多動性障害は、幼児期に発見するのは大変難しいと言われています。不注意や多動性、衝動性などは幼児の成長と共に発達していくため、5歳頃までは「少し落ち着きのない子」や「少しやんちゃな子」位の認識を持たれることが多いです。

敢えて特徴をあげるのであれば
  • 社会のルールが守れない(順番を守れない等)
  • 同じ場所で1日に何度も迷子になってしまう(興味を持ったら親から直ぐに離れて行ってしまう)
  • 自分のルールに従わない人に対して癇癪を起してしまう
  • 場所や状況に応じた声のボリューム調整ができない(病院では静かにする、遠くの人に声をかける時に大きな声を出す等)
上記の特徴が見られる場合、発達を慎重に見守っていくのがよいでしょう。

【7歳以上】小中学生の子どもに多く見られる発達障害の特徴

就学すると集団生活が始まり、発達障害児と健常児の間にはさまざまな発達の差が生まれやすくなってしまいます。

「小中学生なら自分の状態を親や教師に伝えられるだろう」と思われがちですが、「周りと同じようにできない自分が恥ずかしい」「自分は何をやってもダメなんだ」と自己肯定感の欠如や自信喪失から、周りの大人に相談できないケースの方が多いです。

発達障害に関しては、年齢に関わらず周囲の大人の合理的配慮が必要と言えるでしょう。家庭では見られない特徴が学校では見られることも多いため、家庭と学校が連携して発達障害の発見や支援に繋げることが重要です。

自閉症スペクトラム障害

自閉症スペクトラム障害は幼少期に診断されることが多いですが、小学校や中学校で初めて困難が浮き彫りになるというケースもあります。

特に強い感覚過敏を持っていて、「黒板にチョークが当たる音が大きく感じる」「他人や給食の匂いが不快に感じる」など、学校の環境に耐えられず不登校になるケースも少なくありません。

また、毎朝同じ時間に起きて同じ順番に準備をするなどのルーティーンが崩れてしまうと、パニックや癇癪が起こり、その日は学校に行けなくなるという子もいます。

また、自閉症スペクトラム障害の子どもは目に見えない「概念」のようなものを理解するを苦手とする傾向があり、国語の授業で「この時、主人公はどんな気持ちか」などの問題の答えが分からないという子も多いです。

比喩や冗談なども言葉のままの意味を受け取ってしまい、人間関係に悩む子も少なくありません

注意欠如・多動性障害

注意欠如・多動性障害の診断を受ける最も多い年齢は8歳時だと言われています。就学し、忘れ物の多さ、授業に集中できない、席を立ってしまうなどの問題行動から、教師が発達障害を疑うケースも多いです。

また、高学年になると多動性が目立たなくなるケースも多く聞かれます。「周囲と合わせなければ」との思いから多動性が抑えられるものの、何かをきかっけに衝動性が爆発してしまうことや、不注意が悪化するケースも少なくありません。

小学校高学年から中学生にかけては、「いつも忘れものばかり」「突然キレる」など特性からの行動に誤解を受けて、集団に馴染めず二次障害を引き起こすケースもあります。

限局性学習障害

限局性学習障害は、就学と共に困難が現れ診断に繋がるケースが多いです。一方、適切な支援があれば、健常児と変わらず学習に取り組める子どもも多いため、早期発見し支援と繋がることが大切だと言えるでしょう。
読字障害の特徴
・「ぬ」と「め」、「ね」と「れ」など似ている文字の読み分けができない
・文章を、言葉の間などで区切って読んでしまう(「わたしは」と書かれていると「わ たしは」のような区切り方で読んでしまう)
書字障害の特徴
・ノートのマス目におさまるように字がかけない
・文字を書き写すのがとても遅い
・頭で考えたことを文字に書き起こすことが苦手
算数障害の特徴
・数の規則性が身に付かない(足し算・引き算の考え方・九九・時計の読み方など)
・1桁の足し算・引き算など簡単な計算問題が理解できない
これらの困難が6カ月以上続いているのであれば、発達障害に関する公的機関や医療機関に相談してみるとよいでしょう。

子どもに発達障害の特徴があった時はどうすればいい?

今回紹介した発達障害の特徴は、あくまで一例であり発達障害の有無を断定するものではありません。しかし、発達に気になる部分があり、生活に困難を感じているのであれば、以下の機関に相談してみるのがよいでしょう。
  • 発達障害者支援センター
  • 療育センター
  • 子育て支援センター
  • 保健センター
その他、発達支援事業所(対象:未就学児)や放課後等デイサービス(対象:就学児)などでも、発達障害に関する相談を受け付けている場合があります。

発達障害の特徴を知り早期発見・支援に繋げよう

これまで、発達障害を見落とされ「変わった子」としてさまざまな困難を抱えながら生活してきた人は数多くいます。しかし、近年発達障害について解明が進んできたなかで、「本人の努力不足」「親の躾の問題」などの考え方が間違っていたことも分かってきています。

今回紹介した発達障害の特徴を参考に、ぜひ子どもの困り事について目を向けてみましょう。発達障害であってもそうでなくても、困り事を解消するためのさまざまな支援があることも知ってくださいね。

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