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放課後等デイサービスの管理者の要件や資格・仕事内容とは?児発管やサビ管との兼任も解説

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放課後等デイサービスや児童発達支援事業所の運営には人員配置の基準が定められています。そのなかでも、施設に必ず配置を求められる管理者。しかし、この管理者の業務内容についてはあまり広く知られておらず、児童発達支援管理責任者やサービス管理責任者と、どのようように違うのか分からないという人も多いのではないでしょうか。

今回は、放課後等デイサービスや児童発達支援事業所に欠かせない管理者の業務内容について解説します。必要とされる要件や資格の他、児童発達支援管理責任者やサービス管理責任者と兼務できるのかについても詳しく紹介しているので、参考にしてみてください。

放課後等デイサービスの運営には管理者の配置が必要

放課後等デイサービスや児童発達支援事業所には、法律で定められた人員配置の基準があります。サービスの運営には、これらの基準を満たす必要があり、放課後等デイサービスや児童発達支援事業所の運営には以下の人員が必要です。
  • 管理者…1名以上
  • 児童発達支援管理責任者…1名以上
  • 児童指導員・保育士…2名以上(利用者数10名につき2名以上配置)
放課後等デイサービスや児童発達支援事業所では、最低でもこれらの人員が必要とされています。その他、サービスの内容や利用者の障害の状態によっては、機能訓練担当職員や看護職員の配置を求められる場合もあります。

放課後等デイサービスの管理者とは

放課後等デイサービスや児童発達支援事業所の管理者とは、主に施設の総合的な管理職を指します。児童発達支援管理責任者が支援サービスの管理者であるとするならば、管理者は施設・サービスの総合的な管理者であると言えるでしょう。

サービスを統括し、利用者がスムーズにサービスを受けたり、従業員が適切にサービスを提供したりできる環境を提供・維持する役割があります。

放課後等デイサービスの管理者に必要な資格は?

放課後等デイサービスや児童発達支援事業所の管理者に就任する際、特別な資格は特に必要ありません。しかし管理者には、施設の総合的な管理責任が発生するため、資格はなくとも療育や発達障害をはじめとする障害児支援に関する知識や経験、公的な支援施策に関する法律などの知識などを求められることが多いでしょう。

無資格だからといって、誰にでも務まる仕事ではありません。

放課後等デイサービスの管理者の仕事内容

放課後等デイサービスの管理者や児童発達支援事業所における管理者が担う業務は、主に施設やサービスの総合的な管理です。放課後等デイサービスの管理は大きく4つに分けることができます。

続いては、放課後等デイサービスや児童発達支援事業所の管理者に求められる4つの管理業務をみていきましょう。

1.サービス環境の管理

放課後等デイサービスや児童発達支援事業所は、さまざまな子ども達が利用する福祉サービスと言えます。障害の有無や重症度に関わらず、全ての利用者が安全かつ快適にサービスを受けられるよう環境を管理するのも、管理者の重要な職務のひとつです。

施設内に利用者にとっての危険がないか確認し、安全に利用できるよう工夫することもあります。利用者の障害によっては、バリアフリー化するなど施設の管理権限を持つ管理者が率先して行う必要があるでしょう。

また、日常的に安全にサービスを提供できるようリスク管理をするのも管理者の役割です。サービス提供に関するマニュアルや緊急時の避難・誘導訓練など、継続的に質の良いサービスを安全に提供できるよう管理します。

2.療育サービスの管理

利用者に提供する療育計画を立てるのは、児童発達支援管理責任者やサービス管理責任者の業務ですが、最終的な管理責任は施設の管理者にあります。

利用者や保護者が支援サービスに満足しているのかを確認し、常に質のよいサービスを提供していけるよう、施設管理者が働きかけることも大切でしょう。また、サービスに対して不満を持つ利用者や保護者のクレームに対応することも管理者の役割のひとつと言えます。

実際の現場ではクレームに対応するのは、スタッフや児童発達支援管理責任者(サービス管理責任者)が多いですが、利用者がどういった点に不満を感じているのかを把握する必要があります。そのうえで施設全体の問題として改善策を従業員と共に模索し、より良いサービスに昇華させていくことが大切です。

3.従業員の管理

従業員のサービス提供に関する管理は、児童発達支援管理責任者(サービス管理責任者)が担う業務ですが、施設管理者は児童発達支援管理責任者を含めた全従業員の管理を行う必要があります。

従業員の知識や技術向上のための機会を設けることや、従業員同士のトラブル対応、評価など、利用者が常に上質な支援を受けられるよう配慮すると共に、従業員が安心してサービスを提供できるよう管理します。

4.関係各所との連携管理

療育は、放課後等デイサービスや児童発達支援事業所などで完結せず、行政や教育機関などとの連携を求められるケースが珍しくありません。利用者の必要とする支援サービスを提供するためにも、他機関との連携は出来る限りスムーズに行う必要があるでしょう。

支援の質を向上させるためにも、施設管理者は施設の代表としての権限を持ち他機関とスムーズに連携できるよう体制を管理する必要があります。

放課後等デイサービスの管理者は専任・常任要件がある?

療育従事者の配置要件のなかには、その職務を専任として従事する専任要件や、サービスの提供時間中には必ず配置しなければならない常任要件などがあります。

放課後等デイサービスや児童発達支援事業所の管理者については、専任・常任要件はありません。

一方で、児童発達支援管理責任者は専任かつ常任で配置が求められ、児童指導員や保育士は兼任でも構いませんが、常任の配置が求められます。

放課後等デイサービスの管理者は兼務できる?

放課後等デイサービスや児童発達支援事業所の管理者は専任要件も常任要件もありません。よって、他職種との兼務が可能です。

ただし、児童発達支援管理責任者として兼務している際に児童指導員も兼務するなど、常任要件のある2つの職種を同時に兼務することはできないので注意しましょう。

放課後等デイサービスの管理者は児発管やサビ管と兼務できる?

配置基準から考えれば、放課後等デイサービスや児童発達支援事業所の管理者と児童発達支援管理責任者(サービス管理責任者)は兼務可能です。実際、開業したばかりで人員の確保が難しいケースでは、施設管理者と児童発達支援管理責任者(サービス管理責任者)を兼務していることも珍しくありません。

しかし、施設管理者も児童発達支援管理責任者(サービス管理責任者)も、責任が重く、基本的な業務量も決して少なくありません。利用者数が増えるに連れて業務量はさらに増加していくため、兼務では適切な業務管理が難しくなってくるでしょう。

止むを得ない理由で、施設管理者と児童発達支援管理責任者を兼務する場合、利用者の人数などを鑑みて、早めに兼務を解消するなど対策を行うのがおすすめです。

放課後等デイサービスの管理者として向いている人の特徴

放課後等デイサービスや児童発達支援事業所の管理者は、資格要件を必要としないため誰にでも務めることができます。しかし、適正の無い人が管理者になってしまうと、施設運営はスムーズに行えず支援サービスの提供に何らかの問題が発生してしまう可能性も少なくありません。

続いては、放課後等デイサービスや児童発達支援事業所の管理者として向いている人の特徴を紹介します。

療育に携わった経験が豊富な人

放課後等デイサービスや児童発達支援事業所で管理者をする人には、発達障害や支援サービスについての知識も求められます。発達障害がどのような障害なのか、書籍に書かれている事だけでなく、実際に発達障害を持つ子ども達を見て得る現場の知識も重要です。

また、利用者がどのような支援サービスを受けられるのか、要件や支援を受ける方法など、支援サービスについても知っておかなければ他機関との連携をスムーズに行えなくなってしまうこともあるでしょう。

責任感のある人

放課後等デイサービスや児童発達支援事業所の管理者は、実質的な運営責任者です。責任を持って現場を切り盛りし、快適な就業環境と上質な支援サービスを提供する役割があります。

問題が起こった時には、矢面に立って対応する必要もあるでしょう。そういったシーンでも、責任感を持ってやり遂げられる人は施設管理者に向いています。

育成・指導などが得意な人

放課後等デイサービスや児童発達支援事業所の管理者が、直接的に従業員を指導することは少ないでしょう。しかし、施設管理者として必要であれば育成・指導をする必要も出て来るかもしれません。

特に、療育従事者の育成・指導を行う役割を持つ児童発達支援管理責任者(サービス管理責任者)に何らかの問題が発生した場合、指導する立場にいるのが施設管理者です。相手の言い分や意見を聞き入れつつ、冷静に問題点を指摘し改善に導くことのできる、リーダーの素質を持った人が施設管理者に向いています。

放課後等デイサービスの勘管理者の求人はある?

放課後等デイサービスや児童発達支援事業所の管理者は、1つの施設に1人以上配置することが要件として定められています。そのため、多くの施設では1施設に1人配置しており、尚且つ他業務と兼任しているケースも少なくありません。

これらの背景から、放課後等デイサービスの管理者の求人はそれほど多くないと言えるでしょう。

管理者に欠員が出てしまった場合、児童発達支援管理責任者やサービス管理責任者が兼務するケースが非常に多いです。管理者として従事したいと考えている人は、いつ管理者として働いて欲しいと打診がきても良いよう、児童発達支援管理責任者やサービス管理責任者として療育に従事する経験と知識を蓄えておくのがよいでしょう。

放課後等デイサービスの管理者は施設運営のキーマン

放課後等デイサービスや児童発達支援事業所において、管理者は適切な施設運営のためのキーマンと言えます。資格や要件を必要としないものの、療育や支援サービスについての深い知識や経験が求められる部分も多いでしょう。

適切に支援を運営し、利用者に上質な支援サービスを提供するためにも、知識や経験を持ちリーダーシップのとれる人材が施設管理者のポストにつくのが望ましいです。

管理者の求人は少ないものの、放課後等デイサービスや児童発達支援事業所の新規開業数は増え続けています。管理者になりたいと考えている人は、チャンスが回ってきた時に十分な経験と素養を持って手を挙げられるよう、児童発達支援管理責任者やサービス管理責任者として療育に関するスキルを磨き続けておくのがよいでしょう。

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