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放課後等デイサービスで働く心理指導担当職員とは︖どんな職業︖

放課後等デイサービスで働く心理指導担当職員について、正確に理解できていますか?現在、発達障害とされる子どもは約60万人いると言われており、発達障害を持つ子どもは増加し続けています。そのような支援を必要とする子どものためにある場所が、放課後等デイサービスです。小学校から高校生までの障害児が通う学童保育の位置付けで、放課後や休日、夏休み・冬休みなどの長期休暇に利用できる場所のことを言います。今回は、放課後等デイサービスで働く、重要な役割の心理指導担当職員について徹底解説。心理指導担当職員の仕事に興味がある方は、ぜひ最後までご覧ください。

心理指導担当職員とは

心理指導担当職員とは、心理学の専門的な知識を基礎に、心身に障害や課題のある子どもに対して、心理指導や助言などの働きかける職種です。生活の中にある課題を、個別や集団や、人とのコミュニケーションの中で、改善をするためのアドバイスをします。課題がある子どもが、より豊かに生活ができるよう、さまざまな角度から働きかけ、成長を促します。

心理指導担当職員については以下のコラムでも詳しく紹介しています。
心理指導担当職員について知りたい人はぜひ参考にしてみてください。


【【専門的支援加算】心理指導担当職員について正しく理解しよう】のページはこちらをクリック

心理指導担当職員のニーズが高まっている

令和3年度法改正で専門的支援加算が創設され、心理指導担当職員のニーズが高まっています。専門的支援加算とは、学校に通わなければ取得できない資格者を配置した際に付く加算のことです。心理指導担当職員も専門職員として認められているため、さまざまな事業所が心理指導担当職員を必要としています。専門的支援加算を取得している事業所は、それだけで宣伝に繋がり、保護者が安心して事業所を使用できるため、顧客が集まりやすくなることが最大のメリットです。ブランドにもなる心理指導担当職員は、社会的に必要とされる職業として、ニーズが高まっていると言えます。

⼼理指導担当職員になるためには

心理指導担当職員になるために、特に資格は必要ありません。児童福祉施設の設備及び運営に関する基準によると、心理指導担当職員になるためには以下の要件をクリアする必要があります。
「心理指導担当職員は、学校教育法の規定による大学の学部で、心理学を専修する学科若しくはこれに相当する課程を修めて卒業した者であつて、個人及び集団心理療法の技術を有するもの又はこれと同等以上の能力を有すると認められる者でなければならない。」※児童福祉施設の設備及び運営に関する基準より
基準では心理指導担当職員になるために、資格は必要ないと定められています。ただし一般的には資格所有者が有利に働ける職業です。心理指導担当職員として活躍するためには、資格を持っておくことをおすすめします。その資格について以下で詳しく解説します。

心理指導担当職員になるための要件については以下のコラムでも詳しく紹介しています。
心理指導担当職員になるための要件について知りたい人はぜひ参考にしてみてください。


【心理指導担当職員になるための資格要件は?やりがいのある仕事をしよう!】のページはこちらをクリック

心理指導担当職員として働くために有利な資格

先ほどもお伝えした通り、心理指導担当職員となるための専門の資格は必要ありません。
ただし求人を見ると、ほとんどが『公認心理師』や『臨床心理士』『臨床発達心理士』等の資格所有者を条件として定めています。心理指導担当職員として働くために有利な資格は主に以下の3つです。

公認心理師
臨床心理士
臨床発達心理士


まず公認心理師とは、幅広い心理分野で活躍できる職業です。公認心理師資格を取得することで、公認心理師として認められます。公認心理師資格は2017年に、初めて心理職での国家資格として認められたもので、権威ある職業です。公認心理士になるためには、「公認心理師法」で定められている受験資格が必要なため、通常ルートの3つを紹介します。

4年制大学で「指定の科目」修得し、大学院で「指定の科目」を修得した者。
4年大学で「指定の科目」修得し、卒業後「特定の施設」で2年以上の実務経験をした者。
外国の大学において心理に関する科目を修め、外国の大学院において心理に関する科目を修了した者。

公認心理士の合格率は、約60%と言われています。ただし比較的新しい国家資格のため、データー不十分と考えられています。

つぎに臨床心理士とは、スクールカウンセラーや病院での勤務など、幅広い分野で活躍できる職業です。資格は1988年に民間資格として制定されました。臨床心理士になるためには、「公益財団法人 日本臨床心理士資格認定協会」が認定する資格を取得する必要があります。主なルートを3つご紹介します。

指定大学院(1種・2種)を修了し、所定の条件を充足している者。
臨床心理士養成に関する専門職大学院を修了した者。
諸外国で指定大学院と同等以上の教育歴があり、修了後の日本国内における心理臨床経験2年以上を有する者。

公認心理師と資格受験の内容はほぼ同じですが、合格率は60%から65%と言われており、少し高まります。

さいごに臨床発達心理士とは、人々の発達・成長・加齢に寄り添って「人の健やかな育ち」を支援する専門家の資格です。臨床心理士や公認心理士の大きな違いは、発達心理関係に特化した支援を行う点です。発達心理学は、2001年に誕生した民間資格で、人が一生を通じて心と体を成長・発達させ、変化していく過程を研究します。 臨床発達心理士になるためには、条件を満たし、一次審査、二次審査の二つの審査をクリアしなければなりません。一次審査を突破しなければ、二次審査に進むことはできず、民間資格でありながら、簡単に取れるものではありません。一般的な受験資格を3つ紹介します。

大学院在学または修了後、3年未満な者。
公認心理師を取得している者。
臨床経験(医師や薬剤師、臨床心理士など)が3年以上ある者。

合格率は、65%から70%です。臨床心理士に比べると難易度が下がると言われています。

⼼理指導担当職員が放課後等デイサービスで⾏う⽀援

⼼理指導担当職員が放課後等デイサービスで⾏う⽀援は、 課題をもった子どもや家族のサポートです。気持ちの切り替えが苦手、人とのコミュニケーションが上手にとれない等、さまざまな課題を持った子供が、放課後等デイサービスに通っています。課題を抱えたままでは、社会生活に問題をきたす場合があります。心理指導担当職員は、そのような課題がある子ども達に対して様々な心理療法を行い、心の問題の解決・改善を目指します。障害特性や心理的外傷(虐待等による)に配慮したきめ細やかな心理指導を行い、人間関係の修正や心的外傷の治癒などをし安心してもらうことが重要です。具体的な業務内容を以下で紹介します。

アセスメント業務

放課後等デイサービスのアセスメントは、対象者や支援者との面談をもとに、アセスメントシートを作成し、一人ひとりにあった計画書を作成します。子どもの置かれている環境(家族構成・生育歴)、発達の課題等の情報を保護者などから集め、必要に応じて知能検査を行うこともあります。子どもと直接話す過程や、一緒に遊ぶことで情報を収集することもあります。単純にヒアリングするだけでなく、家や学校等の様子から、今なにが必要で、どのような課題があるか探すことが重要です。アセスメントシート作成は、子どもの課題が明確に記されるため、共通支援にも繋がります。

子どもへの支援・アプローチ

子どもへの支援アプローチの方法は様々で、ソーシャル・スキル・トレーニング(SST)や、ペアレントトレーニングなど、社会生活に適した支援を行います。本人が興味のあることや、好きなことなどを肯定的に捉え、遊びや表現活動を通じて安心感してもらうことで、信頼関係にも繋がります。さらに持っている力を発揮させるなどして、発達を促すことも重要です。
ソーシャルスキルとは、社会(ソーシャル)の中で暮らしていくためのスキルのことです。SST(ソーシャルスキル・トレーニング)では、社会で人と関わるときに生じる挨拶、人に何かをお願いしたり断ったりするなどのコミュニケーションはもちろん、毎日歯を磨く、決まった時間に薬を飲む等の日常生活で重要な生活スキルをテーマとして、とレーニンぐを行うことです。ソーシャルスキルを身に着けるために、本人が行いやすい方法を見つけることも課題になります。子どもが出来ることを増やし、自信をもって安心して生活することを目的としています。
ペアレントトレーニングとは、子どもの行動変容を目的として、親がほめ方や指示などの子どもに合った具体的な養育スキルを獲得するためのトレーニングです。1974年にアメリカで誕生しました。本人に合っていない指示や褒め方をすると、子どものやる気が落ちる可能性があります。専門家による療育現場の対応だけでなく、親が日常生活で子どもに適切にかかわることができると 、子どもの行動改善や発達促進がより期待できます。家族や本人への自信にも繋がるため、重要な支援です。

家族・保護者への支援

支援の対象は、子どもだけでなく、保護者や家族にも及びます。家族が安定していることにより、子どもの安心できる場所になり、心の安定に繋がります。子どもの障害や課題による育児のしづらさで[親としての自信]をなくしたり、周囲からのなにげない言葉に[傷ついている方が多くいます。発達障害の子どもを持つ親は、迷惑を掛けてはいけないとプレッシャーに思っていることもあります。心理指導担当職員は障害児支援のプロとして、そのような保護者を支えることも重要な役割です。保護者や家族の気持ちに寄り添い、助言や指導などをすることで、安心してもらうなどの心理的ケアを行います。

関係機関との連携

関係機関(小学校、自治体など)に、子どもやその保護者の情報の共有することや、子供たちの障害や課題についての理解を深めてもらう連携作業を行います。理解を深めてもらうことにより、子どもや家族がより安心して社会生活を行うきっかけに繋がることが目的です。情報共有だけでなく、関係機関への指導や助言を行うこともあります。

⼼理指導担当職員が放課後等デイサービスで働くためには

⼼理指導担当職員が放課後等デイサービスで働くためには、上記の条件をクリアにし、就職活動を行う必要があります。勤務時間は多くの場合、10:00〜20:00の間で、8時間の労働が設定されています。常勤勤務の場合、年収300万〜が平均的な相場です。また心理系の資格所有者は、スキルアップのために、施設を掛け持ちしている方もいます。就職活動は一般的なものと、ほとんど変わりませんが、希望の職場は、一般的な就職活動のサイトでは、見つからないことがあります。療育や福祉に特化した就職サイトがあることは、ご存知でしょうか。専門サイトでは、心理指導担当職員の就職に詳しいスタッフからアドバイスをもらえるため、ぴったりの求人に出会える可能性が高まります。療育bizではもちろん心理指導担当職員の求人を多数掲載しています。今の職場での悩みや、これから心理指導担当職員を目指す方へのアドバイスも可能です。福祉職に詳しいスタッフが、一般的なサイトでは紹介できない求人を提供します。心理指導担当職員としてのキャリアをお考えの方は、一度療育bizで求人を検索してみましょう。

心理指導担当職員はやりがいのある仕事

これから社会に巣立っていく若者の重要なサポートをする⼼理指導担当職員は、子ども一人ひとりに寄り添い、その子に合った関わり方を求められます。さらに関連機関や家族との関わりも重要なため、臨機応変に対応していくことが必須です。発達障害と呼ばれる方は、20年ほど前の10倍以上に増えており、放課後等デイサービスも増え続けています。⼼理指導担当職員の需要は、右肩あがりのため、自分好みの職場に出会えるかもしれません。子どもと共に成長できるといっても過言ではない⼼理指導担当職員は、やりがいを感じられる職業です。子どもの成長を近くで感じながら、ご自身も一緒にキャリアアップしましょう。
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