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保育士が療育をするメリットとは?発達支援との違いや必要資格・仕事内容なども徹底解説

療育とは

保育士資格試験にも出題される療育分野ですが、詳しく知っているという保育士はあまり多くありません。

療育は以下のように定義されています。

児童発達支援は、障害のある子どもに対し、身体的・精神的機能の適正な発達を促し、日常生活及び社会生活を円滑に営めるようにするために行う、それぞれの障害の特性に応じた福祉的、心理的、教育的及び医療的な援助である。

引用元:厚生労働省 児童発達支援ガイドライン
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12200000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu/0000171670.pdf
まず始めに、療育について基本的な概要を見ていきましょう。

発達支援と療育の違い

療育について学ぶと必ず出て来る「発達支援」という言葉があります。発達支援と療育は同意義として使われており、発達障害児の支援・教育・保育は正式に言えば発達支援に当たります。

実は、療育とは発達障害に限らずさまざまなハンディキャップを持つ子ども達の治療と教育を同時に行うこととされていました。四肢に欠損のある子や五感や知能に障害のある子ども達が、ハンディキャップと上手く付き合いながら日常生活を送る方法を教えるものです。

現在は発達支援と療育どちらも、発達障害をはじめとした障害児の支援のための保育・教育というニュアンスで使われています。

療育をする場所

療育は主に以下の施設で行われます。
  • 児童発達支援センター(療育センター)
  • 児童発達支援事業所
  • 放課後等デイサービス
療育はこれらの児童福祉法で定められた療育施設で行われることが多いです。しかし、療育を行う場所はこれに限らず一般の保育園、幼稚園、学校などでも行うよう文部科学省が推奨しています。

実際にほぼ全ての小学校では特別支援教育コーディネーターが配置され、発達グレーゾーンを含む発達障害児の学校生活をサポートしています。今後この取り組みは保育園、幼稚園、中学校、高校などにも普及されていくことでしょう。

療育と保育の違いとは

これまで保育士として勤めて来た人にとって療育は未知の分野に思える人も少なくないでしょう。

療育と保育は共通点もあれば、違う点もあります。続いては、療育と保育の違いについてみていきましょう。

療育と保育の共通点

療育と保育の共通点は、子どもが集団生活や社会生活を送るためのサポートをする点です。

保育園では、日常生活を送りながら集団に合わせて生活することや、他人とのコミュニケーション方法などを育みます。この点については療育も同じです。

また、食事の仕方や片付けの練習など、日常生活で必要とするスキルの育成についても療育・保育ともに行われます。

療育の固有点

療育では、通常の保育に加えて発達障害に対する理解が求められます。

発達障害にはどのような種類があるのか、どのような特性があるのかなど、基礎的な知識を得ることでアプローチ方法が見えて来ることでしょう。
また、これまでの研究によって発達障害に有効な療育方法も提唱されています。

このように、専門的な立場から発達障害を持っていることでの困り事を理解し、どのような工夫をすることで日常生活を快適に送れるのかを考えてあげることが療育と保育の大きな違いと言えます。

保育士が療育を行うのに必要な資格

保育士が療育を行うに当たり、特に必要な資格はありません。しかし、保護者から子どもを預かる以上保育の専門家である保育士を雇いたいという療育施設は多いです。

発達障害支援士
早期発達障害支援士
児童指導員

保育士の他に、上記の資格所持者なども療育の現場で求められる人材です。療育業界で働くことを検討している保育士は、これらの資格取得に挑戦してみてはいかがでしょうか。

療育保育士とは

近年よく「療育保育士」という言葉を耳にする機会があります。しかし、療育保育士という資格や職業はなく、療育分野を学んだ保育士資格所持者が療育保育士を名乗っているようです。

そのため、療育保育士としての求人や、療育保育士になるための資格などは存在しません。自分の子どもに発達障害があるかもしれないという保護者にとって、療育保育士の存在は「発達障害について相談できる保育士さん」として重要な意味を持つのではないでしょうか。

療育に携わる者として名乗る以上、専門的な知識や経験も求められますが、発達障害児と保護者を支えられる専門職として今後求められる人材になる可能性があります。

保育士が療育をするメリット4つ

保育士が療育を行うのには、さまざまなメリットがあります。

今回は、保育士が療育を行う際に得られる4つのメリットについてみていきましょう。

【メリット1】保育のプロとして対応できる

0歳から就学前までの子どもを幅広く保育する保育士は、まさに保育のプロといってよいでしょう。
子どもが喜ぶ遊びや、悪いことをしてしまった時の叱り方、子どもへの寄り添い方など、多くの子どもを保育してきたことで得たさまざまなスキルや知識、経験を持っています。

改めて療育の知識を得ることも必要ですが、根本的に「子どもの保育」に関して保育士の右に出る職業はないでしょう。

保育士は療育分野でも充分保育のプロとして対応できます。

【メリット2】健常児との違いがよく分かる

発達障害児だけを保育していると、健常児との違いが曖昧になってくることもあります。特徴的な特性であれば分かりやすいものの、発達障害は子どもによって特性の現れ方に差が見られるため指導員や保護者も気付かない特性を持っていることもあるでしょう。

一般の保育園でも保育士が、保護者も気付かなかった特性に気付き、発達障害の発見に至る事例は数多くあります。

これまでさまざまな健常児を保育してきた保育士ならではの視点は、療育の現場でも新たな気付きを得る点で活用できるものです。

【メリット3】スキルアップできる

発達障害が医学的に証明されるまで、発達障害児は「手のかかる子」「扱いにくい子」と言われていました。

現在でも1クラスに2~3人は発達障害を持つ子どもが存在すると言われ、病名が付かない発達障害グレーゾーンの子ども達も数多く存在します。

これらの子どもは通常の保育園などにも多く在籍しているため、療育のアプローと方法を学ぶことは保育士としてのスキルアップに繋がると言えるでしょう。

【メリット4】キャリアップできる

文部科学省が、保育園、幼稚園、学校への特別支援教育コーディネーター配置を推奨しているため、今後療育の知識を持つ保育士は必要な人材として求められる可能性が高いです。

一般的にキャリアアップが難しいと言われる保育士。療育の知識を学んだり実務経験を積むことで、保育士としてのキャリアアップを目指せるメリットは大きいと言えるでしょう。

【一日の流れ】療育施設で働く保育士の業務内容

療育センターや児童発達支援事業所などでは、以下のような流れで一日を過ごします。
  • 来所
  • 朝の集会
  • 療育プログラムの実施
  • 昼食
  • 掃除や片付けなど帰宅準備
  • 退所
療育施設によって異なりますが、朝9時頃に来所して14~15時頃に退所するケースが多いようです。保育士は、子どもの来所前に出勤し、施設の掃除や療育の準備、退所後は保育日誌の記入など業務が発生することが多いです。

一方、就学児を対象とする放課後等デイサービスでは、平日は学校の下校後に来所、療育プログラムの実施、退所という流れが多いです。13時以降17時位までに入所する子ども達が集まるケースが多いでしょう。また、土曜日などの休校日は朝から来所して昼食を挟みながら療育を行うこともあります。

そのため、放課後等デイサービスは平日の出勤はやや遅めで終業も遅くなることが少なくありません。

保育士のメリットを生かして療育するポイント

保育と療育は共通点が多いものの、異なる点があるのも事実です。健常児の子どもと全く同じように保育してしまうと、思わぬトラブルが起きてしまうことも考えられます。

保育士としての知識や経験を活かして療育を行うためにも、以下のポイントを押さえて子ども達に接してみてください。

特性を理解する

健常児と発達障害児の明確な違いが、特性の有無です。療育を行うのにあたり、特性への理解は欠かせないでしょう。

例えば、広汎性発達障害いわゆる自閉症やアスペルガー症候群などの子ども達の一般的な特性には以下のようなものがあります。
  • 相手の表情、態度などを感じ取るのが苦手
  • 見通しの立たない状況に強い不安を感じる
  • 感覚刺激が敏感
広汎性発達障害児が必ずこれらの特性を持つ訳ではありませんが、一般的に多くみられる特性については理解しておいた方がよいでしょう。

子どもをよく観察するのも勿論ですが、保護者にヒアリングする方法も有効です。発達障害にはさまざまな種類があり、それぞれに代表的な特性があるため事前に発達障害への理解を深めておきましょう。

子どものペースに合わせてあげる

健常児でも、周りに合わせてテキパキ動ける子がいれば常にマイペースで気ままに過ごす子もいます。

発達障害児も同じです。特に、療育の進み具合や特性の違いによって、子どものペースはバラバラになりやすい傾向にあります。

これまで健常児だけを保育してきた保育士の中には、集団に合わせる事に固執してしまうケースも少なくありません。療育の現場では、じっくりと辛抱強く子どものペースに合わせてあげることが求められるので注意しましょう。

スモールステップで取り組む

療育を行う時は、スモールステップが基本です。1つのアクションを細分化して、小さな成功を繰り返すことでアクションが完成するよう意識して取り組みましょう。

特に発達障害児の場合、ステップの中に苦手とするアクションがあれば「克服できるものなのか」「違う方法に変更できるものなのか」「アクション自体を不要にすることはできないのか」など、さまざまな視点から検討が必要です。

「座って先生の話を聞く」というアクションであっても、「椅子に座る」「座り続ける」「先生の声を聞く」「話す内容を理解する」など、さまざまなステップがあります。

スモールステップの取り組みは、一般的な保育園でも年少児を対象に行われていることが多いです。これらの小さなステップをクリアさせて、自己肯定感を高めながら成長を促していくのは、保育士の得意分野とも言えるのではないでしょうか。

保育士が療育を行うことにはメリットがたくさん

保育士にとって、療育を学ぶことは大きなメリットと言えます。しかし、ひとりひとり違う発達障害児の特性は、知識として学ぶだけでは対応が難しいのも事実でしょう。

実際に療育施設に務め、保育と療育両分野のプロフェッショナルとして働く人も増えつつあります。

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